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京都丹後鉄道「丹後の海」で行く、天橋立の旅

 

朝晩の冷え込みはあるものの、すっかり春の気候に変わりつつある3月。京都北部、北近畿の街をつなぐ「京都丹後鉄道」に乗って、天橋立に行ってみた。

 

 

特急「たんごリレー」で福知山駅を出発

 

神戸から阪急とJRを乗り継ぎ、福知山駅へやってきたすっぴー。

 

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「丹鉄」の愛称をもつ京都丹後鉄道。福知山駅の一角に、JRとは別の改札口へ続く階段がある。

ここ福知山駅から、丹後鉄道宮福線宮津線を走る「たんごリレー号」。充当される車両はKTR8000気動車である。

 

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「丹後の海」と名付けられたその車両は、工業デザイナーの水戸岡鋭治氏によりデザインされた。水戸岡氏はJR九州の列車をはじめ、これまでにも多くの鉄道車両のデザインを手がけている。

当初は「タンゴディスカバリー」として北近畿タンゴ鉄道の京都発着列車で使用されていたが、2015年に「丹後の海」として現在の姿にリニューアル。落ち着いた深い青色を纏う車体には金色の帯を配し、高級感を演出している。

 

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第三セクター北近畿タンゴ鉄道は、2014年に上下分離方式を導入した。そのため実務的な運行に関しては「WILLER TRAINS」が担っている。格安夜行高速バスで有名な「WILLER EXSPRESS」と同系列の会社だ。乗務員の制帽には頭文字「W」があしらわれる。

さっそく車内に入ってみよう。

 

KTR8000形「丹後の海」車内徹底解説

 

「丹後の海」は2両編成。今回乗車した特急「たんごリレー」3号では、指定席が先頭1号車、自由席が2号車での運転であった。

 

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木の温もりを感じられる車内。座席は横4列で、普通車としては一般的な配置である。

客室の天井と壁は白樺、床はナラ、座席には楓の木材を使用し、非常に居心地の良い空間となっている。

 

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座席モケットは色とりどりに飾られている。モケットの柄は、JR九州の車両で使用されているものと同一である。

大ぶりな座面と背もたれには、たっぷりとクッションが使用され、非常に柔らかな掛け心地だ。

 

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背面テーブルも木材を使用。鉄道車両でよく見かけるプラスチック製のテーブルとは一線を画している。

 

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客室側面窓。もともとは一枚窓であったが、座席毎に木枠で区切っている。視界は狭まったが、適度な包まれ感で居心地は良い。

 

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自由席車両の乗務員室寄りには、フリースペースを設けている。向かい合わせのソファ席に折り畳みのテーブルがある。

 

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フリースペースにある大きな窓は展望抜群だ。

 

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乗務員室扉の横には水戸岡デザイン特有のイラスト額縁も。芸術に疎いので、何をモチーフにした作品なのかよく解らない。火の鳥のように見えるけど。

 

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デッキは黒一色で纏められ、シックな雰囲気である。額縁のデザイン画が際立つ空間だ。

九州新幹線800系電車も黒一色のデッキであり、非常に似た空間だ。

 

kyushu-tetsutabi.hatenablog.com

 

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デッキには洋式トイレ、男子用小便トイレ、洗面台が備わる。洗面台には暖簾がかかり、簡易的な目隠しの役割を果たしている。


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洗面台にもデザイン画が掛けられている。鏡面に埋め込まれた照明がお洒落。

 

トンネルの続く宮福線

 

宮福線の開通は1988年。比較的新しい路線で山間部をトンネルで貫いて建設された。

宮津と福知山を結ぶ鉄道は古くから開通が検討されていたが、戦前戦後の資金難や国鉄の経営悪化に伴う建設工事凍結で、実現には長い歳月がかかった。

結局、1982年に第三セクター宮福鉄道株式会社が設立された後、凍結されていた工事が再開され、1988年、開通に至った。

 

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(上の写真は牧川。鮎の漁場として有名な由良川と合流する。荒河かしの木台駅〜牧駅間)

 

大江山地を長大トンネルで貫く宮福線。景色を眺められるのは限られた区間だけだが、線形がよく120km/h運転にも対応。

開業後、1996年に電化が実現。JR線との直通特急列車が大幅に増え、北近畿と大阪・京都のアクセス利便性が格段に向上した。

 

宮津駅スイッチバックの後、天橋立駅に到着

 

福知山駅から30分足らずで宮津駅に到着。宮津駅では進行方向を変えて、宮豊線に進む。

 

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宮津駅を出て、日本海が見え隠れする景色を望むとすぐに天橋立駅へ到着。

 

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列車はこの先、宮豊線網野駅が終点だ。

 

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「丹後の海」は気動車らしい轟音を響かせ、天橋立駅を出発していった。

 

日本三景天橋立」を望む

 

福知山駅から特急「たんごリレー」で約40分、あっという間に天橋立駅へ到着した。

 

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駅前には観光客向けの土産物店や飲食店が立ち並ぶ。

天橋立を望む展望台は大きく二箇所。「傘松公園」と「天橋立ビューランド」である。駅から近いのは「天橋立ビューランド」だ。

 

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天橋立駅から歩いて5分程で、天橋立ビューランドへ登るモノレールとリフトの乗り場に到着。どちらか選択して乗車できる。

 

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すっぴーはリフトを選択。スキー場にあるようなチェアリフトでスリル満点だ。

 

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横を走る線路はモノレールが行き来する。高所恐怖症の人は、間違いなくモノレールを選択するべきである。

 

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あっという間に天橋立ビューランドに到着。ビューランドからの眺めは「飛龍観」と呼ばれ、まるで龍が天に昇るような天橋立の風景を楽しめる。

いわゆる「股のぞき」をすると龍が見えるという事だったが、龍が天に昇るどころか頭に血が上るばかりで、よく解らなかった。生憎の曇天だからかなぁ。

 

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帰りのリフトからの景色。天橋立を一望しながらの空中散歩はとても気持ちが良い。

 

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リフトを降りて、天橋立を少しだけ歩いてみた。

白砂青松、日本ならではの美しい海岸風景が楽しめる。海が澄んでいて波は穏やか。心のリフレッシュにはとても良い。

 

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駅前にある「知恵の湯」で、海風で冷えた身体を温めよう。こじんまりとした立ち寄り湯だが、他に誰も客が居なかった為ゆっくり入ることができた。

 

復路は単行気動車

 

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天橋立駅へ戻り、西舞鶴行きの単行気動車に乗車。KTR700形での運行だ。

 

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転換クロスシートが並ぶ車内。普通列車用の車両ではあるが、水戸岡鋭治氏のデザインでリニューアルされた。このモケットの柄、JR九州の817系電車でも見たことがある気が。。

 

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宮津駅で福知山行きに乗り換え。MF100形気動車での運行。MF100形は宮福鉄道時代から活躍する車両だ。深緑色のボディが自然豊かな丹後の風景に溶け込む。

 

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なんと簡易リクライニングシートが並ぶ車内。普通列車としては破格の設備だ。因みにこのシート、東北新幹線200系車両と同様のものである。テーブルと網ポケットは撤去されているようだ。

リクライニング機能は、可動部が油切れのようでスムーズには動かないものの、一応生きている。

 

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MF100形は北近畿の山深い線路を軽快に駆けて行く。

 

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宮津駅から1時間程で、福知山駅に到着。京都丹後鉄道ローカル列車の旅はこれにて終了。

海も山もどちらも近い、北近畿の風景を存分に堪能することができる京都丹後鉄道。

なお、KTR8000形「丹後の海」の運行スケジュールは公式HPで確認されたし。今回乗車した特急「たんごリレー」以外の列車でも運用に就いている。

 

trains.willer.co.jp