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九州各地で活躍する「787系」特急形車両

 

 

787系つばめ」名門優等列車の復活

 

1992年に登場した787系電車

戦前より続く名門優等列車つばめ」の愛称を、約20年の空白の時を超えて復活させた鉄道界の名車である。

山陽新幹線の延伸により一旦は「つばめ」の愛称を冠する優等列車は消えてしまっていたが、インダストリアルデザイナーである水戸岡鋭治氏の手により787系電車がデザインされ、JR九州鹿児島本線の特急列車として復活した。

また、登場後数年間は鹿児島本線の他に日豊本線長崎本線優等列車でも運用された。

 

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787系電車の車内設備

 

「つばめ」の名に相応しい豪華な車内設備と客室乗務員「つばめレディ」による充実した車内サービスで博多〜西鹿児島(現在の鹿児島中央駅)間をおよそ4時間かけて結んだ。

車内は、約4時間という長時間の乗車に耐えうる仕様になっており、グリーン個室や4人掛けのセミコンパートメント、現在は営業していないが軽食を供するビュッフェも設置されていた。

 

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787系電車の目玉であるグリーン個室。L字形のソファと、グリーン車のものと同じ座席が一脚配置された空間だ。この個室はグリーン料金2名分で、最大4名まで利用可能。プライベートな空間で列車の旅を満喫できる。

 

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個室以外に、4人掛けのセミコンパートメントも用意されている。簡易的な仕切りと展開可能な大きなテーブルがあり、グループ利用に適している空間だ。現在では博多〜長崎間の特急「かもめ」の指定席や、博多〜小倉・門司港間の特急「きらめき」の自由席等で設定されている。

 

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かつてビュッフェがあった部分には座席が設けられ、現在は普通車として運用されている。

間接照明に照らされる特徴的な楕円形の天井は「スーパーエッグドーム」と名付けられ、787系電車のビュッフェを印象付けるものであった。

この天井の形状ゆえに荷物棚が設置できず、足元に荷物を置くためにシートピッチが広めに取られている。そのせいで窓の割り当ての悪い席もある。

 

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上の写真は普通車。グレーを基調とした空間と暗い色のモケットで、非常に落ち着いた車内だ。

 

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荷物棚には蓋が付いており、まるで航空機のような雰囲気を醸し出している。

窓は各座席に一枚ずつ割り当てられ、上下に動く日除けが取り付けられている。

最近は化粧板やモケットを張り替えた車両が多いが、この車両は登場当時のままである。また、車両によってモケットの色や柄が異なる

 

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普通車のデッキシルバーメタリックに赤い客用扉が映える。スポットライトも設置され、メタリックの輝きをより一層引き立たせている。

 

九州新幹線開業で「つばめ」の愛称は800系

 

九州新幹線の開業により、787系は大きな転機を迎えることとなった。

2004年3月13日、九州新幹線新八代鹿児島中央間で部分開業を果たし、「つばめ」の愛称を800系新幹線に譲るとともに、特急リレーつばめとして博多〜新八代間の運転に短縮された。

(800系新幹線については以下の記事を参照。)
kyushu-tetsutabi.hatenablog.com

 

運転区間の短縮に伴い、ビュッフェの廃止車体塗装の更新、また「つばめ」ロゴを「リレーつばめ」ロゴに変更する等の改造がなされた。

 

更に、2011年3月12日、九州新幹線博多〜鹿児島中央間の全線で開業するとともに「リレーつばめ」の役割も終えた787系電車は、再び九州各地の在来線特急として活躍の場を移すこととなる。

現在では特急「かもめ」「みどり」「きらめき」「かいおう」「有明」「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」として、北から南まで九州各地の特急列車で運用されている。

 

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新幹線開業に伴い、九州島内で長距離を駆け抜ける在来線特急は日豊本線にちりんシーガイアのみとなってしまった。

上り列車のにちりんシーガイア24号」は、宮崎空港を17時19分に発車し終点の博多に23時25分に到着する、昼行特急では日本一の長距離を走破する列車である。

車内販売が無くなり一抹の寂しさを感じるものの、787系電車の真髄を楽しむにはうってつけの特急列車である。